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最大の〝お得意様〟はやっぱり日本だった ”年商”4500億円のボロ儲け! 排出権ビジネスは現代の不平等条約だ


ここから引用:
文=黒木亮(作家)
2010年、GDP世界第2位になる中国が排出権バブルに沸いている。その最大の購入者はGDP3位に転落する日本である。中国が国を挙げて取り組むビジネスの最新事情を『排出権商人』を上梓した黒木亮氏が報告する。
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20100114-01/1.htm

ここから引用:
件数、排出権創出量とも圧倒的な1位

 1997年に調印され、05年に発効した京都議定書は、先進各国に温室効果ガス排出量の削減義務を課すと同時に、国内で削減できない分については、海外から排出権(排出枠とか排出量とも呼ばれる)を購入して補ってよいという柔軟措置を設けた。

 日本は京都議定書の第一約束期間(08年から12年までの5年間)に90年比で6%の温室効果ガスを削減しなくてはならないが、07年の時点で逆に9%増えてしまっているため、政府・民間合計で約4億tの排出権を購入しなくてはならない。

 過去、排出権価格は1t当たり8ユーロから30ユーロ程度で推移しているので、仮に18ユーロで買い付けるとすれば、9400億円程度の代金を払わなくてはならない。この排出権の世界最大の売り手が中国である。

 一般にはよく知られていないが、排出権は京都議定書第12条に規定されているCDM(クリーン開発メカニズム)と呼ばれる温室効果ガス削減事業を発展途上国で行ない、その事業が存在しなかった場合に比べて、排出量が削減されたと認められる場合に、削減分が国連によって排出権(CER=認証排出削減量)として発行され、国連と加盟各国が運営する電子登録簿を通じて売買される。

 04年に第1号のCDMプロジェクトが国連に承認されて以来、今日まで全世界で1915件の事業が承認されている。ホスト国別(プロジェクトが実施される国別)で見ると、件数でも創出される排出権の量でも中国が第1位となっている。件数では1位中国(35・1%)、2位インド(24・6%)、3位ブラジル(8・6%)で、以下、メキシコ、マレーシア、フィリピンと続く。年間の排出権創出量で見ると、中国のシェアは58・8%と圧倒的で、2位のインド(11・7%)、3位のブラジル(6・4%)に大きく水を開けている。


ここから引用:
なぜこれほど中国に案件が集中するかというと、経済規模が大きく、エネルギー効率が悪いので、案件を発掘しやすいからだ。中国全土でありとあらゆる種類の673のプロジェクトが行なわれている。

 例を挙げると、甘粛省の水力発電、新疆ウイグル自治区の風力発電、内モンゴル自治区の風力発電、広西チワン族自治区の水力発電、浙江省のHFC-23分解プロジェクト、河北省のコークス工場の廃熱回収、山東省の養豚場のメタンガス回収・発電、河南省の硝酸工場のNO(亜酸化窒素)分解プロジェクトなどだ。

 水力発電や風力発電はほとんど温室効果ガスを発生させないので、こうした発電所を建設し、既存の石油や石炭火力発電所に代替させれば排出量を削減でき、その分の排出権を獲得することができる。従来大気中に放出していたメタンガス、HFC-23、NOといった温室効果ガスを回収したり分解したり、あるいは工場の廃熱を回収して暖房や温水に利用すればその分化石燃料を燃やして温室効果ガスを発生させることを防げるので、同様の効果が認められる。

 こうしたCDM事業をやっているのは、地元の建設会社、電力会社、養豚場、地方自治体、製鉄所、炭鉱、代替フロン製造工場、硝酸製造工場、セメント製造工場といった中国の企業や自治体だ。

 これらCDM事業のほとんどに外国企業が関与している。外国企業の役割は、ノウハウを提供し、国連への各種申請手続きを行ない、必要資金を融資し、最終的に排出権を買うことだ。673あるプロジェクトのうち、日本企業が関与しているのは、ほぼ4分の1の162件である。社名を挙げると、三菱商事をはじめとする総合商社各社、東京電力をはじめとする電力各社、新日本製鉄、日本スマートエナジー、三菱UFJ証券、日本カーボンファイナンスなどだ。


ここから引用:
売却価格の最大約65%が中国政府に〝上納〟される

 当初、中国政府はCDMがどういうものかよく理解していなかったため、あまり関心を示さなかった。ところがインドやブラジルがやって、金が儲かるのを目の当たりにした途端、俄然目の色を変え、外貨獲得手段として国を挙げて推進し始めた。北京の清華大学の中にCDM研究発展センターを設けてCDMの研究や案件発掘を推進し、国務院直属の国家発展改革委員会にCDM審査理事会を設け、個別案件の事前審査を入念に行なうようにした。

 定められた方法論にきちんと則っていないため、国連の承認を得られないCDMプロジェクトは少なくないが、水も漏らさぬ体制で進めている中国のCDMプロジェクトは、つい最近まで国連で却下された例は1つもなかった。

 中国では法律によって、CDMプロジェクトで生み出された排出権はすべて中国側(プロジェクトの中国側参加者)に帰属すると定められている。プロジェクトに関与した外国企業は、中国側と排出権購入契約を結び、売ってもらわなくてはならない。CDMが始まった頃は安く買えるケースもあったようだが、現在は国家発展改革委員会が市場価格を睨みながら最低売却価格を定めているため、特段安く買えるということはない。

 また、プロジェクトの中国側参加者は排出権を売却して得た代金のうち、温室効果ガスの種類によって2~65%程度を中国政府に納めなくてはならない。要は、日本企業の払った金が、プロジェクトの中国側参加者を通じて中国政府に吸い上げられる仕組みになっているのだ。


ここから引用:
 CDMプロジェクトによって中国が獲得する排出権は年間1億9300万tである。1tあたり18ユーロで計算すると、約4500億円になる。日本企業が関与しているプロジェクトの排出権はほとんど日本企業が買うが、それ以外にも、外国企業が中国側と実施した案件の排出権も日本企業に売られている。したがって大雑把にいって、4500億円のうち半分程度は日本政府・企業が払う金である。

 06年時点で、中国の温室効果ガス排出量は米国の20・3%に次ぐ世界第2位の20・2%だった(日本は4・3%)。現在では米国を抜いて世界一である。しかし中国政府は、「累計で考えれば先進国が圧倒的に多い」、「国民1人当たりの排出量は先進国の数分の一」などとして排出量削減義務を負おうとしない。その一方で、外国の資金・ノウハウ・技術を利用して、CDMで年間4500億円も儲け、温暖化対策や省エネ技術も手に入れている。

 日本は、京都議定書で達成不可能な目標を約束して排出権を購入せざるを得なくなり、今また、鳩山民主党政権が25%削減という大言壮語ともいうべき目標を掲げた。2013年以降の地球温暖化対策の枠組みについては、現在国際交渉の真っ最中だが、少なくとも京都議定書のような国際的公平性を欠く取り決めではなく、中国も削減目標を負うようにしなければ、日本国民の理解は得られないだろう。
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