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IPCC:国連報告書、ミス多発 信頼回復が急務 背景に温暖化研究の南北格差も


ここから引用:
IPCC:国連報告書、ミス多発 信頼回復が急務 背景に温暖化研究の南北格差も
http://mainichi.jp/life/ecology/news/20100510ddm016040007000c.html
 昨年、国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の第4次報告書に気温データ捏造(ねつぞう)疑惑が発覚した。その後もヒマラヤ氷河の消失を本来の見込みより300年以上も早めたりと温暖化の影響を誇張する誤りが見つかった。これを受け、日本学術会議は先月30日、公開討論会を開催し、今後の温暖化研究のあり方について協議した。今のところ、捏造は否定され、地球温暖化は人間活動が原因とする結論は揺らいでいない。しかし、温暖化対策を足踏みさせる遠因となっており、信頼をどう回復するのかが問われている。【田中泰義、江口一】


ここから引用:
 「途上国での研究が不足している」「データや研究過程に不透明さがある」--。討論会では、出席者から温暖化研究のさまざまな課題が提起された。

 IPCCの報告書の作成は、「査読」と呼ばれる審査を経た論文を引用するのが原則だが例外もある。一例が、誤りがあったヒマラヤ氷河の分析で環境団体の報告書からの引用だった。

 背景には、途上国での観測や分析が極めて乏しいことがある。実際、第4次報告書には約3万件に及ぶ世界での温暖化異変が紹介されているが、その99%は欧米で占められている。環境省幹部は「科学的知見は不十分だが、アジアでの温暖化影響も盛り込もうとしてミスを招いたのではないか」とみる。IPCC報告書の執筆者は「査読なしの記録にも頼らざるを得ない。温暖化研究における南北問題が原因」と漏らす。

 一方、経済に与える影響を懸念する産業界の一部や温暖化に否定的な研究者から、執筆者は格好の攻撃対象にされてきた。このため、執筆者に推薦されるのを嫌がる専門家もいる。

 独自に調査した英議会などの調査では「(データ捏造などの)問題はない」と結論づけた。しかし、事態の重要性から、パチャウリIPCC議長と潘基文・国連事務総長は各国科学アカデミーを傘下に置く組織「インターアカデミーカウンシル」に検証作業を要請。今秋にも結果が出る見通しだ。

 第5次報告書は近く執筆者や査読者が決まる。過去の報告書作成に加わった日本人研究者は「IPCCには、温暖化交渉に影響を与えることを意識している雰囲気がある。より厳密な検証の仕組みを作り上げ、科学的立場に徹するように努力すべきだ」と話す。

   ◇   ◇

 日本の温室効果ガス目標「90年比25%削減」は、IPCCが温暖化の影響を回避するために先進国が削減すべき目標として示した数値に基づくだけに、事件は3月の国会で取り上げられた。

 自民党の有村治子参院議員が「科学的根拠がブラックボックス、と露呈した。数値を慎重に扱う謙虚さを持ちたい」と指摘すると、大谷信盛環境政務官は「IPCCが信頼回復に努めることが大切だ」と繰り返した。

 環境省は事件が国民にどう受け止められるかを気にしている。世論の後押しなしに、利害関係者の抵抗を排して温暖化対策を進めるのは難しいからだ。「正しく理解してほしい」と、IPCCの見解を9回にわたって日本語訳して同省のホームページに掲載した。

 欧米では市民意識の変化も垣間見え始めた。英国で1月に実施された世論調査では「気候変動が絶対に現実だ」と信じる人は31%で、前年より13ポイント低下。3月の米国での調査では「温暖化の深刻さが誇張されている」との意見は、前年の41%から48%に増加した。

 温暖化対策も滞り始めた。米国では、排出量取引を軸とした気候変動対策法の年内成立が、秋の中間選挙を控えて早くも絶望視され、温暖化対策を推進する企業団体から離脱する企業も現れた。気候変動枠組み条約事務局も年内のポスト京都議定書の国際的枠組みづくりは難しいとの認識を示している。

 温暖化交渉を見守っている松本泰子・京都大准教授は「報告書は最善の科学という各国の認識のもとに交渉を促してきた。交渉難航で閉塞(へいそく)感が漂っているだけに、世論に与える影響が懸念される」と話す。

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 ■ことば
 ◇クライメート(気候)ゲート事件

 温暖化研究の根幹となる気温データの操作疑惑で、ニクソン米大統領辞任のきっかけとなった「ウォーターゲート事件」をもじって呼ばれる。気象研究で著名な英イースト・アングリア大のコンピューターに何者かが不正に侵入、96~09年に研究者がやりとりした大量の電子メールなどが流出した。IPCC報告書は、近年の気温は過去にないほど上昇したと分析しているが、電子メールには気温データについて「トリックを終えた」との記述があった。担当教授は自分のものと認めたが、「言葉の意味が異なり、データはゆがめていない」と主張している。

 また、報告書での「ヒマラヤ氷河は2035年までに消滅する」は「2350年に5分の1に縮小」、「オランダの海面以下の面積は55%」は「26%」のそれぞれ誤りだった。

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 ◇IPCCと温暖化交渉の歩み◇

88年    IPCC設立

90年    第1次報告書「温室効果ガスがこのまま大気中に排出され続ければ、生態系や人類に重大な影響をおよぼすおそれ」

92年    国連気候変動枠組み条約採択 大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることが究極の目標

95年    第2次報告書「人間活動が、人類の歴史上かつてないほどに地球の気候を変える可能性がある」

97年    京都議定書採択 先進各国に温室効果ガス削減の義務付け

01年    第3次報告書「20世紀の温暖化は北半球では過去1000年のどの世紀よりも最も著しい可能性が高い」

05年    マラケシュ合意採択 京都議定書の運用ルール決める

07年    第4次報告書「人間活動による温室効果ガスの排出が温暖化の原因とほぼ断定」

       ノーベル平和賞受賞

09年    コペンハーゲン合意 途上国も排出削減目標を設定へ

13~14年 第5次報告書公表見通し

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