スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)とは何だったのか3

気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)は、失敗だったという見方があります。その理由は、京都議定書をさらに進め、ポスト京都議定書を目指していたにもかかわらず、京都議定書から更なる後退する内容になっているからです。
そもそも、準備会議の段階で何も決まらなかったわけですから、会議は失敗すると言われていました。議長国デンマークが提示した議長提案でさえ、京都議定書から後退するないようでした。その議長提案でさえ合意できませんでした。

具体的な政治課題は、まったく合意できなかったといっていいでしょう。その政治課題とは、



1)CO2削減の具体的な数値目標
2)その数値目標の基準(年)
3)先進国と開発途上国のCO2削減量配分
4)削減の検証が必要か、必要ならどのような手続きが必要か
5)途上国支援のCO2削減費用を誰がいくら負担するか
6)原発のCDMを認めるかどうか



1)数値目標は、各国ばらばらであり、途上国は、先進国の数値が低すぎると批判し、先進国は、途上国の数値目標を要求しました。まったく歩み寄ることもなく、法的な拘束力のある具体的な数値目標の合意はなりませんでした。

2)基準年もばらばら。EUは1990年、米国は2005年基準。統一した基準年の合意は話し合いの場さえありませんでした。日本は、公平性の原則に則り基準年の複数化を提案しましたが、無視されました。

3)先進国は、途上国に対して具体的な削減目標を求めましたが、途上国は拒否。先進国の野心的な目標を求めるだけでした。

4)中国とインドは、削減目標ではなく、GNP当たりのCO2排出効率の向上を目標に掲げました。これに対し、先進国は、その検証の具体的な手続きを求めましたが、中国が拒否。実効性のある具体的な検証を合意できませんでした。

5)この項目だけは、EU、日本、米国が合意できた項目です。しかし、数字だけ挙がりましたが、具体的な内容は、あいまいです。(たとえば、民間資金なのか公的な資金なのかあいまいです。)

6)話し合いさえありませんでした。

先進国と途上国の対立はむしろ深刻化したといっていいでしょう。先進国の中にも各国の国益が対立し、その対立を解消できませんでした。途上国の中にも国益の対立があり、足並みがそろいませんでした。

では、合意されたコンセンサスとはなんだったかというと、米国と中国が中心となって作り上げた宣言のようなもので、まったく何も決まらない事態を避けるためのものでした。具体的な内容はなく、すべてが先送りされたといっていいでしょう。

以下に、各国、各機関のCOP15の評価をご紹介します。


EU議長国スウェーデンのカールグレン環境相:「災難」「大失敗」
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091224AT2M2204223122009.html
中国の解振華・国家発展改革委員会副主任:「前向きな成果が得られた。みなが喜ぶべきだ」
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091219AT1C1900C19122009.html
米国のオバマ大統領:「今日、我々は有意義かつ前例のない進展を遂げた。」
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091219AT1C1900C19122009.html
G77途上国代表Lumumba Stanislas Dia-ping of Sudan:「史上最悪」
http://presstv.ir/detail.aspx?id=114093§ionid=3510212
グリーンピース・インターナショナルの事務局長:「これは犯罪に等しい。」
http://www.greenpeace.or.jp/press/releases/pr20091219ce_html


米国と中国が肯定的な評価をしているのは、コンセンサス案を両国主導で作ったからです。さらに、深読みすれば、両国は、はじめからEU主導で進められてきたCOP15をつぶすつもりだったのかもしれません。
関連記事


Comment

(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://chikyuondanka1.blog21.fc2.com/tb.php/172-9b4f033c
この記事にトラックバック(FC2Blog User)
Copyright © chikyuondanka
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。