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札幌管区気象台 長井秀樹氏(地球温暖化情報予報官)


ここから引用:
地球温暖化と北海道の気候
http://geocivil.asablo.jp/blog/2010/02/25/4907652
今後の気候変動

 今後 100年間の気温上昇予測では西日本や九州では2.5℃程度であるが,北海道は3℃ほどになり北の方ほど気温上昇率が高くなると予想される.特に1月の平均気温の上昇が著しくなる.

ここから引用:
地球温暖化と北海道の気候 ― 2010/02/25 21:12
http://geocivil.asablo.jp/blog/2010/02/25/4907652
 北海道開発局と寒地土木研究所主催の研究発表会が,2010年2月23日(火)から25日(木)まで開かれました.
 23日は札幌駅北口にある第一合同庁舎で開会式と基調講演が行われました.
 基調講演は札幌管区気象台の長井秀樹氏(地球温暖化情報予報官)の「地球温暖化と北海道の気候」でした.長井氏の講演の概要は次のようでした(見出しはブロク筆者が付けたものです).


質問に答える長井秀樹氏
講演終了後質問に答える長井秀樹氏


温室効果ガス

 地球は大気があるために温室効果が働き全球の平均気温が+14℃に保たれている.大気がない場合地球の平均気温は-19℃になると推定される.火星は大気がほとんど無く平均気温は-50℃である.一方,金星は大気中の96%が二酸化炭素であるため+420℃となっている.
 温室効果ガスとしては水蒸気のほかに二酸化炭素,メタン,一酸化二窒素,ハロカーボン類(フロンガスなど)でそれぞれ温室効果ガスとしての効果,大気中に含まれる量が異なっている.二酸化炭素,メタン,一酸化二窒素の大気中の濃度は1700年代半ばくらいまではほぼ一定であったが,それ以後急激に増大している.二酸化炭素は280ppm から380ppm へと増大している.過去の温暖期には二酸化炭素濃度が300ppm 程度までは上昇しているが,300ppm を越えたのは1900年頃からである.
 二酸化炭素濃度は北半球の中・高緯度帯で高く南半球では低いという特徴を持つ.その理由は北半球に二酸化炭素の放出源が多いためである.また,季節的には植物の活動が活発になる春から夏にかけて減少し,夏から翌春にかけて増加するという変動を示す.

100年間の気候変化

 この 100年間ほどの世界の気温上昇は0.74℃であるのに対し,50年間で見ると1.28℃となっていて近年になるほど気温上昇が著しくなっている.
 降水量については,世界的には南北アメリカの東海岸,ヨーロッパ北部,アジア北部で増加しているが,サヘル地域,地中海地域,アフリカ南部,アジア南部では減少している.日本は特にはっきりとした降水量の変化傾向はないが年ごとの変動幅が拡大傾向にある.

 日本の年平均気温は100年当たり1.11℃,北海道は0.92℃である.また,北海道は12月から2月までの冬と3月から5月までの春の気温変化が100年間で1.2℃を越えているのに対し6月から8月の夏季は長期的な変化傾向が見られない.

 日本全国の気温の変動を見ると1980年頃から異常高温が増加しているのに対し異常低温は減少傾向にある.また,日降水量が100mm 以上の日数も増加傾向にある.
 洪水や土砂災害にとってやっかいな局地的大雨は過去30年を10年ずつに区切ってみると明らかに増加傾向にある.1時間降水量50mm 以上の回数は,1976-1986年の平均回数が160回,1987-1997年は177回,1998-2008年は239回となっている.

 年ごとの最深積雪は1990年代以降減少傾向にある.その原因は,気温上昇により雪でなく雨が降ることと降水量自体が減少していることである.
 オホーツク海の海氷面積の最大値はこの30年ほどで5.52万平方メートル減少していて,この面積はオホーツク海の3.6%に相当する.

今後の気候変動

 今後100年間の気温上昇予測では西日本や九州では2.5℃程度であるが,北海道は3℃ほどになり北の方ほど気温上昇率が高くなると予想される.特に1月の平均気温の上昇が著しくなる.
 降水量は九州北部や中国地方で増加し北海道はあまり増加しないと予想されるが降水量が減少する地域はないと予想されている.100mm以上の大雨の日数は九州南部を除き増加すると予想されている.

地球温暖化はなぜ問題なのか

 広い分野にわたり対応の難しい問題が顕在化し,原因と結果が世界的な拡がりを持つという特徴がある.個々には次の点が指摘できる.
1)生態系へのダメージ
 世界の平均気温が1.5~2.5℃上昇すると植物,動物種の約20~30%絶滅リスクが増大する.100年で2℃気温が上昇すると気候帯が約300km 移動する.一方,植物の移動速度は100年で100km 程度であるので気候の変化に追いつけない.
 サンゴは海面温度が1~3℃上昇すると死滅する.
 海水温が上昇して二酸化炭素が海水に吸収されると海水は酸性化して,設計室の殻を持つプランクトンやサンゴに脅威を与える.
2)海面上昇による国土の喪失
 大陸に固定されている氷が融解して海水準が上昇するほかに,海水の温度が上がることによって膨張して水位が上昇する.
 気温の上昇によって洪水が多発してアジアやアフリカの巨大デルタで被害が増大する.
3)降水パターンの変化に伴う水資源,農業へのダメージ
 気温上昇により干ばつの影響を受ける面積が増加する一方で局地的大雨により洪水リスクが増大する.
 気温が1~3℃を越えて上昇すると食料生産が打撃を受ける.特に,アジアでは飢餓リスクが増大する.
4)世界平均気温の上昇による地域的損得
 1990年に比べ1~3℃気温が上昇すると地域によっては便益が上回ることがある.
 しかし,2~3℃上昇すると便益は減少するかコストの増加となる.
 長期的には適応策だけでは対処できないので,緩和策と組み合わせて気候変動によるリスクを定点する必要がある.

参考資料(順不同)

文部科学省・気象庁・環境省(2009)温暖化の観測・予測及び影響評価統合レポート「日本の気候変動とその影響」.
(http://www.jma.go.jp/jma /kishou/books/index.html)

気象庁(2008)気候変動監視レポート2008 世界と日本の気候変動および温室効果ガスとオゾン層等の状況について.
(http://www.data.kishou.go.jp /climate/index.html#taikinodatabank)

The AR4 Synthesis Report(http://www.ipcc.ch/)
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