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ツバル10

 ツバルは、地球温暖化キャンペーンガールに抜擢された。その美貌(美しい自然)、そして、無垢なる被害者(自給自足の生活が先進国の出すCO2で水没させられる)として。

 ところが、よく調べてみると、無垢なる被害者というキャンペーンイメージは、どうも怪しいということがわかってきた。(初めからわかっていたと思うが)。
 その美貌(美しい自然)というのにも裏(ゴミ問題)があって、イメージに陰りが見えてきた。
 しかし、まだまだ使える。気が付いていない人もたくさんいる。ツバルもまだまだ、キャンペーンガールで売り出す気満々。化粧直しすればまだまだいける?

 2009年12月7日から18日にかけてコペンハーゲン(デンマーク)での国連気候変動会議(COP15/CMP5)が開かれました。
 世界のほとんどの国が参加、米国、中国、日本、EUを含め約110カ国以上の首脳が集まる「第二次世界大戦後で最も重要な国際会議」といわれた。

 この会議で、ツバルは地球温暖化キャンペーンガールの役割をこなした。この役割を期待していたのは、EUのようです。

 EUは、ツバルにCO2削減に消極的な米中日を非難させ、会議を有利に運ぼうと狙ったのです。人口1万人足らずの極小国がこの会議では開会式に発言の場か設けられ、特別な地位を与えられました。

 ところが、、、、
 COP15は、EUの思惑とは違った形で進みます。「ツバルの水没」を根拠にツバルを中心に、島嶼国が先進国への批判=CO2削減目標が低すぎるを繰り返します。2020年までに45%削減を求めます。これに、中国などの途上国が同調します。中国やインドの批判の矛先は、EUも含めた先進国全体です。中国は、CO2削減に非協力的な先進国とそれを批判する途上国という構図作りに成功します。

 そして、この対立構図によって、会議は暗礁に乗り上げます。ツバルは、具体的な援助を求めていました。中国は、別の思惑がありました。

 12月9日、ツバルは、具体的な援助の話し合いができるように提案をしますが、今度はこれに、中国が反対します。中国はここでツバルを裏切るわけです。会議はますます混乱します。

ここから引用:
途上国と新興国が対立=ツバル、新議定書案交渉を要求-COP15
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009121000108
ツバルは9日の本会議で、新議定書案を交渉するための会議の場をつくるよう提案した。これに対し、中国やインド、サウジアラビアは「京都議定書で十分だ」として会議設置案を拒否。一方で、ソロモン諸島やクック諸島、セネガル、ケニアなどが相次いで賛意を示し、途上国側の意見が二つに分かれる格好となった。(2009/12/10-08:25)


 12月11日、ツバルは、他の島しょ国と共に、援助を引き出す具体的な話し合いができるようなたたき台となる具体案を提示します。しかし、これも無視されます。


ここから引用:
先進国は90年比45%削減 島しょ国が新枠組み文書案
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009121201000112.html
京都議定書に続く地球温暖化対策の枠組みを協議する気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)で、海面上昇など温暖化の影響を強く受ける島国のグループ「小島しょ国連合」がまとめた新たな次期枠組み案の全文が11日、明らかになった。

 先進国全体での2020年に1990年比45%という大幅な温室効果ガス排出削減や、発展途上国の排出抑制などを、作業部会の議長が示した政治合意の形式ではなく、京都議定書に続く法的な文書の形で明記した。

 ツバルなど、温暖化で国土が水没する危機にある島しょ国でつくるグループは、正式決定を来年に先送りする動きに反発。あくまで会期内の新たな法的枠組み採択を求めており、提案は今後の議論に影響を与えそうだ。

 「コペンハーゲン議定書」と名付けた案は、産業革命前からの気温上昇を1・5度以内に抑える必要性を明記し「締約国は、世界全体の排出量を15年までに減少に転じさせ、50年には90年比で85%減らす必要があることに合意する」とした。


 ツバルの思惑もEUの思惑も裏切られ、会議はどうなるかわからない混乱に陥ります。

 ツバルは、会議場の外でデモンストレーションを繰り返し、NGOなどと協力しその存在感をアピールします。
COP 15 Tuvalu Action Outside of Plenary Session
http://www.youtube.com/watch?v=gFuQkqfyjW8

 「ツバルを水没から救え!」会議場の外にはこの声がこだまします。なぜ、会議場の外なのか?ツバルは会議からだんだん締め出されていったからです。会議は、事務レベルから閣僚級、そして首脳級会議と進みます。ツバルは首相が招待されているにもかかわらず、閣僚級、首脳級会議からはじき出されます。先進国と中国、インドなどの大国だけによって、会議は進みます。最終的には、米国、オバマ大統領と中国温家宝首相によって、合意案は作成され、EU、日本などがこれに同調(何もないよりましということで)会議は閉幕します。


16日夜:COP15議長ラスムセン首相、議長案の提示を断念
17日朝:クリントン米国務長官、他の先進国と合わせて20年まで年間1,000億ドル(約9兆円)を拠出する構想
17日朝:英首相や仏大統領、クリントン国務長官首やインド、中国などの首脳級20人がCOP15会場に集まり、仏のサルコジ大統領が18日の首脳級会合に向けて事前に会合を開くことを提案し予定にはなかった異例の首脳級会談が始まった。
17日:公式、非公式首脳会談が断続的に深夜までr続くが、先進国と発展途上国の対立から草案作りが暗礁に乗り上げ
18日:COP15議長ラスムセン首相、原案提示。公式、非公式首脳会談が断続的に続く。
18日夜:二回目の米中首脳会談
18日夜:ロシア首相帰国
18日午後7時:米中首脳会談にインド、ブラジル、南ア首脳が同席。5カ国「コペンハーゲン協定」合意
18日深夜:議長国デンマークが政治協定(コペンハーゲン協定)案を提示。
19日未明:総会が始まる。
19日午前5時:総会はいったん休憩、地域やグループごとに個別協議
19日午前:政治合意(コペンハーゲン合意)について、「合意に留意する」との扱いで、条件付きで採択し、閉幕した。



 ツバルは、COP15に招待されながら、会議から締め出され、提案はことごとく無視されました。小国の悲哀と言えますが、「ツバルを水没から救え!」という地球温暖化キャンペーンは、無視されたのです。キャンペーンガールには、意思決定の場では、発言の機会は与えられない、と言うのが国際政治の現実なのでしょう。

 COP15では、ツバルは地球温暖化キャンペーンガール活動を繰り返し、援助引き出しを期待していたようですが、具体的な援助は何一つ約束されませんでした。EUや環境NGOに政治的に利用されただけに終わったと言っていいと思います。
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