スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

太陽光発電6 経済統計との矛盾

1578584385_118.jpg


上図は、総務省の統計で、総費用に占めるエネルギー費用の比率を表したグラフである。

エネルギー(電気代や原油価格)が上昇すればほとんどすべての物価が上昇する。なぜならば、ほとんどすべての製品やサービスの製造にエネルギーを使っているからである。

製品やサービスの価格のうちエネルギー費用の占める割合は、年代や業種によって大きく違う。それをグラフ化してあるのが上図である。

製造業全般では、4-5%の費用がエネルギー費用だ。しかし、この数字は直接消費だけの数字。たとえば、設備(製造機械)の費用は、エネルギー費用に計上していないが、機械の製造にはエネルギーを使うわけで、このような間接的なエネルギー消費(費用)を勘定に入れると、製造業では、総費用のうち20-30%がエネルギー費用になるといわれている。

さて、太陽光発電である。太陽光発電装置の価格の中に占めるエネルギー費用(消費)は、どのぐらいだろうか。
太陽光発電祖推進する人々は、太陽光発電のEPRは、最新型では、30以上あり、エネルギーの節約になると言っている。

EPR=30として、総費用に占めるエネルギー費用を計算することができる。
計算すると、太陽光発電装置の投資価格の中に占めるエネルギー価格は、0.27%である。【下記の続きを読むに計算式があります】

この数字0.27%という数字は総務省の統計の総費用に占めるエネルギー費用の比率と比べてあまりにも小さすぎる。グラフに私が書き入れたのはこの数字だ。他の統計と整合性がない。
この整合性のない数字には二つの解釈が可能である。

1)太陽光発電装置というのは、ほかの工業製品と比べて、飛びぬけてその製造にエネルギーを使わない特殊な製品である。
2)EPR=30という前提が間違っている。

もしも、EPR=30が正しく、総費用に占めるエネルギー価格が0.27%ならば、その他の費用99.73%は、なんなのか?訪問販売などをしているので、人件費が大きすぎるのか?企業利益が大きすぎるのか?

たとえば、ピカソの絵は、何億円もするが、その価格に占めるエネルギー価格は非常に小さいだろう。価格の中に芸術的な価値が含まれているからだ。このような芸術的な価値やブランド価格が含まれていると思われない太陽光発電の価格にエネルギー価格以外の何が含まれているのか?

補助金を出して高価な太陽光発電を推進するのであるなら、なぜ太陽光発電がこれほど高いのか?合理的な説明が必要である。
実際には、製品の製造に多大なエネルギーが使われているので、高価なのではないか。EPR=30というのが間違いではないだろうか。

製品価格に、30%のエネルギー価格が含まれていると仮定して、太陽光発電のEPRを計算しなおすと以下のようになる。
EPR=0.11(計算条件:太陽光発電装置70万円/KW、充電池50万円X2、寿命30年、設置状況最適、メンテナンスフリー、経年劣化なし)【下記の続きを読むに計算式があります】

この数字は、石油火力発電所のEPRを大きく下回っており、よって、太陽光発電で発電するより、直接石油を燃やす火力発電のほうが石油の有効利用になる。つまり、太陽光発電は、石油の浪費である。













計算式1)
太陽光発電のEPR=30とした場合の総費用に占めるエネルギー費用の割合

EPRとは、エネルギー産出比のことです。次式で得られます。

EPR(エネルギー産出比)=(生産エネルギー量)/(投入エネルギー量)

桜井氏の資料によると、太陽光発電装置のEPRは、12-31です。これがおかしいのですが、これが正しいとして、投資価格の中に占めるエネルギー価格を計算推定します。
計算をわかりやすくするために30としましょう。
前提:EPR=30

寿命も確かな数字がありませんが、桜井氏が採用している30年としてみましょう。
すると、EPT(エネルギーペイバックタイム=何年で投入エネルギーを回収できるか)は、ちょうど1年です。

EPT=1年

===================

太陽光発電の電力生産量はどのぐらいか。いろいろな条件によってばらつきますが、推進者の資料の中の以下の数字を使いましょう。

太陽電池アレイ出力1kW当たりの年間発電量 = 約1,000 kWh/年
http://www.nedo.go.jp/nedata/16fy/01/b/0001b005.html

これは、最適条件での計算だそうです。実態調査の数字がないのでかなり楽観的な数字かもしれませんが、これを使いましょう。以下、年間生産量で計算します。

この電力は、「クズ」なので、価格がつかず引き取り手もいないのが本当なのですが、百歩ゆずって、ボイラーかなんかの補助熱源として使えると仮定します。

電力量を熱量に換算します。1 kWh=860kcal ですから、

1000 kWh/年x860kcal/kWh=860,000kcal/年(年間生産熱量)

この熱量がどのぐらいの重油量(リットル)に当たるのか計算します。重油の燃焼熱1リットル当たり 9、000kcal/リットル とします。

860,000kcal/年÷9000kcal/リットル≒96リットル/年(年間生産量、重油換算)

これは、太陽光発電装置1KW当たりの年間生産エネルギー(重油換算)です。いろいろな他の人(太陽光発電の宣伝など)の試算とも矛盾しませんので、大きな計算違いはないでしょう。

推進する人の計算によると、
(原油換算量の算定(参考値)
http://www.nedo.go.jp/nedata/17fy/01/b/0001b006.html
【1kWシステムを最適条件下で導入した場合の推定原油節約量)】≒256(リットル/年)
これは、火力発電との比較をしているので約3倍程度になるのです。いまは、火力発電は関係ないので、その分小さな数字になります。火力発電の効率30-40%を省いて計算すれば同じような数字になります。つまり、彼らの出す数字と矛盾しません。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
投入エネルギー側を計算します。太陽光エネルギーは投入エネルギーに入れて計算しません。これは、EPRのお約束です。

EPT=1年ですから、年間生産量とちょうど同じ量のエネルギーが投入されていることになります。

96リットル/年÷1年=96リットル(投入エネルギー量、重油換算)

重油の価格を20円/リットルとします。

96リットルX20円/リットル=1920円(投入エネルギー価格)


投入(投資)価格の中の投入エネルギー価格の割合を計算します。投資コストの中のどのぐらいがエネルギー支出になるのかです。

太陽光発電装置は、1KW当たり、だいたい、70万円ですから。

1920円÷70万円X100%≒0.27%

結論:太陽光発電装置の投資価格の中に占めるエネルギー価格は、0.27%である。

これはいったいどういうことでしょう?こんなことはありえません。

これでは、太陽光発電の価格のなかに、大きな付加価値がついていることになります。、まるでピカソの絵のように。または、手作り家具。工業製品である太陽光発電装置のエネルギー価格がこんなに低いわけはない。

EPR=30としたことが間違いなのです。

===============================
計算式2)
太陽光発電装置の総費用に占めるエネルギー費用が30%あると仮定した場合の太陽光発電のEPR

3KWで150万円、1KWで50万円という充電池を付属させて太陽光発電は使い物になると仮定します。(これでも怪しいかもしれませんが)。充電池の寿命は15年と仮定します。

太陽光発電の価格は、1KWあたり約70万円です。

【太陽光発電寿命30年の場合】
1KW当たりの価格は、充電池価格は、30年間に一度買い換えることになるので、2倍します。
70万円(太陽光発電)+50万円X2(充電池)=170万円(1KWあたりの投資総額)

太陽電池アレイ出力1kW当たりの年間発電量 = 約1,000 kWh/年
http://www.nedo.go.jp/nedata/16fy/01/b/0001b005.html
寿命を30年とすると、全体の生産電力量は、
1,000 kWh/年X30年=30,000 kWh(全体の生産電力量)

1KWHあたりの発電単価を出します。
170万円÷30,000 kWh=57円 /kWh(発電単価)

発電単価の中のエネルギー消費費用を計算します。太陽光発電装置は、工業製品ですので、価格の30%は、エネルギー消費に当てられていると仮定します。(この数字については異論があると思いますが詳しくは後述)
57円 /kWhX30%=17円 /kWh(投入エネルギー価格)

この価格を重油換算して、熱量を求めます。重油の価格を20円/リットルとします。
17円 /kWh÷20円 /リットル=0.85リットル /kWh(1kWh発電するための投入量リットル、重油換算)

重油の燃焼熱1リットル当たり 9、000kcal/リットル とします。
0.85リットル /kWhX9、000kcal/リットル=7,650kcal/kWh(1kWh発電するための重油換算投入熱量)

電力量を熱量に換算します。1 kWh=860kcal 
7,650kcal/kWh=7,650kcal/860kcal (860kcal相当の発電をするための重油換算投入熱量)

EPR(エネルギー産出比)=(生産エネルギー量)÷(投入エネルギー量) ですから、
上記、計算結果の逆数がEPRです。
EPR=860kcal÷7,650kcal=0.11

(計算条件:太陽光発電装置70万円/KW、充電池50万円X2、寿命30年、設置状況最適、メンテナンスフリー、経年劣化なし)

【太陽光発電寿命10年の場合】
70万円(太陽光発電)+50万円(充電池)=120万円(1KWあたりの投資総額)

1,000 kWh/年X10年=10,000 kWh(全体の生産電力量)

120万円÷10,000 kWh=120円 /kWh(発電単価)

120円 /kWhX30%=36円 /kWh(投入エネルギー価格)

36円 /kWh÷20円 /リットル=1.8リットル /kWh(1kWh発電するための投入量リットル、重油換算)

1,8リットル /kWhX9、000kcal/リットル=16,200kcal/kWh(1kWh発電するための投入熱量、重油換算)

16,200kcal/kWh=16,200kcal/860kcal (860kcal相当の発電をするための重油換算投入熱量)

EPR=860kcal÷16,200kcal=0.053
(計算条件:太陽光発電装置70万円/KW、充電池50万円、寿命10年、設置状況最適、メンテナンスフリー、経年劣化なし)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

結論:太陽光発電のEPRは、火力発電のEPR(0.2-0.4)に比べて低く、石油の無駄遣いである。つまり、太陽光発電をするよりも、火力発電で、直接発電したほうがまし。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【検算】
上記計算と計算手法が間違っていないことを確かめるため、同じ計算手法で、火力発電のEPRを求める。

火力発電の発電単価は、約8円 /kWh(発電単価)と言われている。

投入エネルギー価格は、建設に投入される価格と運転に投入される石油価格の合計だが、
投入される石油価格が大きいため、90%を投入エネルギー価格が占めるとする。
8円 /kWhX90%=7.2円 /kWh(投入エネルギー価格)

7.2円 /kWh÷20円 /リットル=0.36リットル /kWh(1kWh発電するための投入量リットル、重油換算)

0.36リットル /kWhX9、000kcal/リットル=3240kcal/kWh(1kWh発電するための投入熱量、重油換算)

3240kcal/kWh=3240kcal/860kcal (860kcal相当の発電をするための投入熱量、重油換算)

EPR=860kcal÷3240kcal=0.27
(計算条件:発電単価8円 /kWh、投入価格に占めるエネルギー価格の割合90%)

検算の結論:火力発電のEPRは、発電効率(0.3-0.4)をやや下回る値と推定されるので、その範囲に入っているので、計算過程と計算手法に大きな間違いはないと思われる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【検算2】
前回、桜井氏の資料にある、EPR=30、寿命30年は、おかしいと批判した。その理由は、投入価格に占めるエネルギー価格が、0.27%となってしまい、低すぎるからである。

通常の工業製品なら、20-30%と推定される。(この値は、他の産業の調査から得た資料を基に帰納的に求められた推定である。)。この値を二桁も外れると言うことは、何か特殊事情があるか、計算を間違っているかのどちらかである。特殊事情は考えられないので、積み上げ方式特有の積み残しが多数あると推定するのが妥当であろう。

ここでは、間違っているが、0.27の値を用いて、EPRを計算することによって、上記の計算過程と計算手法が前回の計算と整合するかどうか確かめる。

前回は、充電池なしだったので、投資価格は、太陽光発電装置70万円/KWのみ。

1,000 kWh/年X30年=30,000 kWh(全体の生産電力量)

70万円÷30,000 kWh=23円 /kWh(発電単価)

23円 /kWhX0.27%=0.062円 /kWh(投入エネルギー価格)

0.062円 /kWh÷20円 /リットル=0.0031リットル /kWh(1kWh発電するための投入量リットル、重油換算)

0.0031リットル /kWhX9、000kcal/リットル=28kcal/kWh(1kWh発電するための重油換算投入熱量)

28kcal/kWh=28kcal/860kcal (860kcal相当の発電をするための重油換算投入熱量)

EPR=860kcal÷28kcal=30

EPR=30を得たので、上記計算過程と計算手法が前回の計算と整合することが確かめられた。
関連記事


Comment

(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://chikyuondanka1.blog21.fc2.com/tb.php/308-7bcab013
この記事にトラックバック(FC2Blog User)

-

管理人の承認後に表示されます

  • 2017.01.04 20:48
Copyright © chikyuondanka
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。