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“17世紀の危機”の原因は小氷期

Brian Handwerk
for National Geographic News
October 5, 2011
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20111005001&expand&source=gnews
 17世紀のヨーロッパは、戦争やインフレーション、飢饉(ききん)など、混乱と不安にあふれていた。歴史学では「全般的危機(The General Crisis)」や「17世紀の危機」と言われている。

“17世紀の危機”の原因は小氷期

 1世紀も続いたこの動乱期については、「封建主義から資本主義に移り変わる中で生じた“成長期の痛み”」と説明されてきた。しかし最新の研究は、気候変動による寒冷化、いわゆる「小氷期」を原因として指摘する。


 小氷期の襲来で農業生産が縮小し、最終的に「全般的危機」へとつながったという。気候変動と大規模な社会危機との因果関係を、初めて科学的に実証している。

 研究チームの一員で香港大学のデイビッド・チャン(David Zhang)氏は、「産業革命以前、ヨーロッパ諸国の主幹産業は農業だった。気候は農産物の生育状態を決定するため、経済も気候に左右された」と話す。

 チャン氏の研究チームは、西暦1500~1800年を対象に、ヨーロッパをはじめ北半球地域の各種データを収集。気温などの気候データを、人口規模、成長率、戦争・社会動乱、農業生産量・飢饉、穀物価格、賃金といった社会変数と比較した。

 分析の結果、小氷期が最も過酷だった1560~1660年に、食料不足や健康状態の悪化などの“結果”が端的に表れたと判明した。この時代、農産物の生育期は短くなり、耕地も縮小している。

 また、ヨーロッパ人自身の体格も小さくなったという。平均身長は気温を追うように下がり続け、栄養失調の拡大とともに1500年代末にはおよそ2センチも低くなった。再び身長が伸び始めたのは、気温が上昇傾向に転じた1650年以降である。

 一方で、飢饉、三十年戦争(1618~48年)、満州族による中国征服(1644年)といった“結果”は、顕在化までに数十年を要した。「気温そのものは戦争や社会的混乱の直接的な原因ではない」とチャン氏は説明する。「穀物価格の混乱が引き金を引く。その点で、気候変動は“根本原因”と呼ぶことができる」。

 この研究は、科学的な歴史研究であると同時に、将来に対する警告でもある。「地球温暖化により現在の気候が大きく変動すると、途上国が特に苦しむことになるだろう。膨大な数の人々が農業生産に直接依存しているからだ」。

 今回の研究成果は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌オンライン版に10月3日付けで掲載されている。


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